運転日報の書き方|乗務等の記録として何を書くか
公開 2026年8月21日
運転日報という言葉は、法令には出てきません。輸送安全規則が求めているのは「乗務等の記録」で、それを各社が日報と呼んでいます。
つまり、日報という様式を守る必要はなく、必要な事項が記録されていればよいということです。ここを取り違えて「うちの日報は他社と形が違うから不安だ」と考える必要はありません。見るべきは形ではなく中身です。
記録する事項
輸送安全規則が求めている主な事項は次のとおりです。
- 運転者の氏名
- 乗務した事業用自動車の自動車登録番号など、車両を特定できる表示
- 乗務の開始と終了の地点および日時
- 主な経過地点と乗務距離
- 運転を交替した場合は、その地点と日時
- 休憩または睡眠をした場合は、その地点と日時
- 貨物の積載状況(車両総重量が一定以上の車両の場合)
- 荷主の都合により待機した場合の情報(該当する場合)
このうち現場で漏れやすいのが、休憩の地点と日時と、待機した場合の記録です。
走行距離はメーター値で書く
「今日は180km走った」と書かれた日報は、後から検証できません。出庫時と帰庫時のオドメーターの値を書き、その差で距離を出す形にしておくと、数字の根拠が残ります。
メーター値を書く欄が無い日報は、意外と多くあります。列を2つ足すだけなので、様式を見直す機会があれば足しておくことをおすすめします。
休憩は連続運転時間の証拠になる
改善基準告示では、連続運転時間についての基準があり、運転の中断についても考え方が示されています。日報に休憩の開始・終了が入っていないと、この基準を満たしていたことを示す材料が何もない状態になります。
「昼休憩45分」と書くだけでは足りません。12:10から12:55まで、と時刻で書きます。
空欄を残さない
該当が無い欄は、斜線か「なし」を入れます。空欄のままだと、記入を忘れたのか該当が無かったのかが、後から誰にも判別できません。
巡回指導で「記録の不備」と指摘されるものの多くは、記録していないのではなく、記録したことが読み取れない状態です。
誰が書くか、いつ書くか
運転者本人が、その日のうちに書くのが基本です。翌日まとめて書く運用にすると、時刻の記憶が曖昧になり、数字が丸まります。「9:00頃」「昼過ぎ」といった記載が並ぶ日報は、記録としての価値がほとんどありません。
帰庫後の点呼と一緒に提出させる流れにすると、書き忘れが減ります。点呼記録に日報の提出確認欄を設けている事業所もあります。
拘束時間の管理と混同しない
日報の出庫・帰庫時刻は、労務管理でいう始業・終業とは一致しません。出庫前の点呼や日常点検、帰庫後の荷卸や日報作成の時間も拘束時間には含まれるためです。
日報の時刻をそのまま拘束時間管理表に転記すると、拘束時間が実際より短く出ます。この2つは別々に記録してください。
電子化するとき
Excelで作る場合は、月ごとにファイルを分け、提出後は編集しない運用を決めておきます。同じファイルを上書きしていくと、過去分が残らず、保存期間を満たせません。
紙で運用していたものをそのままExcelにすると、列が横に長くなりがちです。A4横1枚に収まる列数に絞り、印刷して綴じられる状態にしておくと、監査のときに慌てません。
よくある質問
手書きとExcel、どちらがよいですか。
記載事項が満たされていればどちらでも構いません。集計や検索をするならExcel、車内で書くなら紙が向いています。併用している事業所も多くあります。
運転者が複数人乗務した場合はどう書きますか。
運転を交替した地点と日時を記録します。交替の記録が無いと、どちらの運転者の運転時間なのかが分からなくなります。