運送業の在職証明書|不規則な勤務の書き方
公開 2026年9月22日
目次12項目
- 1運送業の在職証明書が求められる場面
- 法令の義務ではない
- それでも断るものではない
- 2運送業の在職証明書で勤務時間をどう書くか
- 変形労働時間制を取っている場合
- 備考の欄を使う
- 決めた書き方を控えに残す
- 3在職証明書の収入をどう書くか
- 用途を聞いてから決める
- 税込みか手取りかを確かめる
- 何を含めたかを備考に書く
- 4運送業の在職証明書に書きすぎない
- 事故や違反の記録は書かない
- 社外からの問い合わせに線を引く
- 5在職証明書を不規則な勤務の中で渡す
- 点呼の場面を使う
- 交付までの目安を伝える
- 控えを残す
- 6在職証明書の材料をどこから取るか
- 労働者名簿
- 出勤簿と拘束時間管理表
- 賃金台帳
- 乗務員台帳
- 7在職証明書の手順を1枚にする
- 勤務時間の決めごとを先頭に書く
- 依頼の用紙を現場にも置く
- 秋から冬は別の目安にする
- 8運送業の在職証明書を新しい担当に引き継ぐとき
- 勤務時間の書き方を最初に伝える
- 前回の控えを見せる
- 収入に何を含めたかの書き方
- 断らない範囲を伝える
- 9運送業の在職証明書でよくあるつまずき
- 用途を聞かずに書き始める
- 提出先の様式があるのに社内の様式で書く
- 勤務時間を1日の数字だけで書く
- 期限に間に合わない
- 10運送業の在職証明書を毎年の作業にする
- 前年の控えを開く
- 提出先ごとの様式をためる
- 締切をまとめる
- 11運送業の在職証明書に書く項目
- 本人の情報
- 在籍の情報
- 勤務の情報
- 収入の情報
- 会社の情報
- 12運送業の在職証明書を営業所ごとにそろえる
- 様式を本社でそろえる
- 勤務時間の書き方を統一する
- 控えの保管場所を決める
- 転勤した人の在籍期間
乗務員から、在職証明書がほしいと言われる。探すと、前の担当が作ったものが1つ出てくる。勤務時間の欄をどう埋めるかで、そこから手が止まります。
実務では、社内に1つ様式を持っておいて、提出先が様式を指定してきたらそちらを使う形が取られています。運送業でいちばん迷うのは、勤務の時間が日によって変わるところです。
1日の勤務時間をひとつの数字で書くと、実態と合いません。
ポイントはここです。在職証明書は、書き方を社内で1つに決めて控えに残すと、翌年も同じ形で書けます。
ここでは、求められる場面、勤務時間の書き方、収入の扱い、そして事務所に来ない人への渡し方までを順に整理します。
運送業の在職証明書が求められる場面
運送業の在職証明書が求められる場面は、ほかの業種とは偏りが違います。
- 賃貸の審査在籍期間と収入
- 住宅ローン雇用の形も見られる
- 扶養の確認配偶者の勤務先へ
- 保育園勤務の日数と時間
そのため、まず本人に用途を聞きます。
法令の義務ではない
在職証明書は、法令に定めのある書類ではありません。会社が任意で発行します。
それでも断るものではない
本人の生活にかかわる手続きで求められることがほとんどです。そのうえで、応じる範囲を社内で1度決めておきます。
運送業の在職証明書で勤務時間をどう書くか
運送業の在職証明書でいちばん迷うのがここです。乗務の時間は日によって変わります。
拘束時間と運転時間、休憩と休息期間。これらは拘束時間管理表に残っています。
所定で書く
- 1日8時間などの所定
- 雇用契約の内容に沿う
- 実態とずれることがある
平均で書く
- 直近の何か月かの平均
- 実態に近い
- 月によって変わる
決めていないと、担当によって答えが変わります。
変形労働時間制を取っている場合
1か月単位の変形労働時間制を取っている会社が多くあります。この場合、その旨を備考に書くと、提出先が読み取れます。
備考の欄を使う
始業と終業が運行によって変わることを、1行書きます。一方で、空欄にすると提出先が判断できません。
決めた書き方を控えに残す
同じ人から翌年も依頼が来ます。そのため、どちらで書いたかを控えに書いておきます。
在職証明書の収入をどう書くか
運送業では、固定給に運行手当や歩合が加わる形が多くあります。
賃貸やローンの審査では、安定して得られる額が見られます。そのため、月額だけを書くのか、直近の何か月かの平均を書くのかで、受け取られ方が変わります。
用途を聞いてから決める
本人に用途を聞いたうえで、賃金台帳から取ります。記憶や本人の申告で書かないのが原則です。
税込みか手取りかを確かめる
提出先によって求められる形が違います。この場合、依頼の受付で確かめます。
何を含めたかを備考に書く
基本給と運行手当の合計なのか、賞与を含むのか。そのうえで、含めた範囲を1行書いておくと、後から問われません。
運送業の在職証明書に書きすぎない
運送業の在職証明書も、本人が第三者に渡す書面です。書いたことは提出先に伝わります。
用途に必要のない情報は書きません。家族の情報、健康に関すること、事故や違反の記録。
- 提出先の様式に、その欄があるか はい書く いいえ下へ
- 本人がその項目を求めているか はい書く いいえ下へ
- 書かないと手続きが進まないか はい本人に確かめてから書く いいえ書かない
欄が無いのに社内の様式で足している項目は、いったん外して考える
事故や違反の記録は書かない
求められていなければ入れません。一方で、本人の不利になる情報を第三者へ渡すことになります。
社外からの問い合わせに線を引く
本人の依頼なしに答える範囲を、社内で決めておきます。決めていないと、電話を受けた人がその場で判断することになります。
在職証明書を不規則な勤務の中で渡す
乗務員は事務所に立ち寄らない日があります。
- 1 依頼の用紙を置く 休憩室にも
- 2 用途と期限を聞く 提出先には期限がある
- 3 記録から写す 台帳と管理表
- 4 点呼のときに渡す 確実に会える場面
事務所まで来ないと依頼できない形にすると、後回しになります。
点呼の場面を使う
対面の点呼があれば、そこが確実に会える場面になります。そのうえで、郵送でも構いません。
交付までの目安を伝える
提出先には期限があります。依頼を受けたときに期限を聞いて、目安を伝えると本人が予定を立てられます。
控えを残す
同じ人から毎年依頼が来ることがあります。前回どう書いたかが分かると、作業が早くなります。
在職証明書の材料をどこから取るか
書く内容は記録から取ります。
労働者名簿
入社の年月日、所属、従事する業務の種類。
出勤簿と拘束時間管理表
勤務の日数と時間。運送業では、ここが日によって変わります。
賃金台帳
直近の給与。何を含めた額かを確かめます。
乗務員台帳
業務の内容。どの車両に乗っているか、どの路線を担当しているか。
在職証明書の手順を1枚にする
件数が読めない業務です。手順が1枚あると、誰が受けても同じ形で回せます。
書くのは5つです。依頼の窓口と様式、材料の置き場所、勤務時間の書き方の決めごと、交付までの目安、控えの保管場所。
勤務時間の決めごとを先頭に書く
いちばん迷うところだからです。所定で書くのか平均で書くのかを、1行で書いておきます。
依頼の用紙を現場にも置く
休憩室や点呼の場所に置いておくと、期限に間に合います。
秋から冬は別の目安にする
保育園の申込みの時期に依頼が重なります。そのため、繁忙期は交付までの目安を長めに伝えます。
運送業の在職証明書を新しい担当に引き継ぐとき
運送業の在職証明書は、決めごとが分かっていないと担当ごとに答えが変わります。
勤務時間の書き方を最初に伝える
所定で書くのか、直近の平均で書くのか。ここがいちばん迷うところです。
前回の控えを見せる
埋まった状態の様式を1枚見せると、完成形が伝わります。説明より早く分かります。
収入に何を含めたかの書き方
基本給と運行手当の合計なのか、賞与を含むのか。そのうえで、含めた範囲を備考に書く形を伝えます。
断らない範囲を伝える
法令の義務ではありませんが、本人の生活にかかわります。この場合、応じる範囲を決めておけば、担当が迷いません。
運送業の在職証明書でよくあるつまずき
実務で起きやすい形を4つ挙げます。
用途を聞かずに書き始める
書く項目が決まりません。そのため、依頼の受付で用途と提出先を聞きます。
提出先の様式があるのに社内の様式で書く
二度手間になります。本人が様式を持っているかを、最初に確かめます。
勤務時間を1日の数字だけで書く
実態と合いません。一方で、備考に1行添えるだけで読み取れる形になります。
期限に間に合わない
提出先には期限があります。この場合、依頼を受けたときに期限を聞いて、目安を伝えます。
運送業の在職証明書を毎年の作業にする
保育園の手続きは、同じ人から毎年依頼が来ます。
前年の控えを開く
変わった欄だけを直せば済みます。所属、勤務時間、収入。この3つだけを見れば、たいていは終わります。
提出先ごとの様式をためる
同じ自治体の様式が毎年来ることがあります。そのうえで、欄の埋め方をそのまま真似できます。
締切をまとめる
依頼を受けるたびに作るより、週に1度まとめて作るほうが早く終わります。とはいえ、提出の期限が近いものは先に出します。
運送業の在職証明書に書く項目
提出先の様式が無い場合は、社内の様式で作ります。
本人の情報
氏名、生年月日、住所。提出先によっては住所が要らないこともあります。
在籍の情報
入社の年月日、所属、役職、雇用の形。契約社員やパートであれば、その旨を書きます。
勤務の情報
1か月の勤務日数、所定の勤務時間、勤務の形。変形労働時間制を取っているなら、その旨を添えます。
収入の情報
直近の給与の額。何を含めた額かを確かめて書きます。
会社の情報
所在地、名称、代表者名、連絡先。社印を押している例が多くあります。
運送業の在職証明書を営業所ごとにそろえる
複数の営業所がある会社では、様式がばらつきやすくなります。
様式を本社でそろえる
営業所ごとに違うと、同じ会社なのに形が変わります。そのため、書き方の決めごとも1枚にして配ります。
勤務時間の書き方を統一する
所定で書くのか平均で書くのか。この場合、営業所によって答えが変わると、後から説明できません。
控えの保管場所を決める
在籍している営業所で保管する形が分かりやすくなります。一方で、異動があった人は前の営業所にも控えが残ります。
転勤した人の在籍期間
同じ会社の中での異動は、通算して書きます。そのうえで、所属は現在のものを書きます。
様式は在職証明書テンプレートからダウンロードできます。退職した人向けは退職証明書、勤務の記録は出勤簿にまとめています。
よくある質問
勤務時間はどう書きますか。
乗務の時間は日によって変わるため、所定の勤務時間で書くか、直近の平均で書くかを社内で決めておきます。どちらで書いたかを控えに残すと、翌年も同じ形で書けます。
歩合を含めた収入を書きますか。
用途によります。賃貸やローンの審査では、安定して得られる額が見られます。月額か平均かを決めて、賃金台帳から取ります。
提出先から様式を渡されました。
そちらを使います。この用紙は、指定が無いときに使う社内の様式です。控えとして残す使い方もできます。