運送業向け 事故報告書テンプレート
事故が起きたとき、やることは大きく3つに分かれます。現場の対応、行政への報告、社内の記録です。
この報告書は3つ目、社内の記録にあたるものです。輸送安全規則は、事故の記録を作成し3年間保存することを求めています。日報(1年)よりも長い期間です。
行政への報告が必要な事故(自動車事故報告規則に該当するもの)については、別途、定められた様式での報告書提出が必要になります。この社内記録はその下書きにもなります。
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このテンプレートは誰向けですか
- 事故が起きて社内の記録を作成している方
- 再発防止策まで含めて1枚に残したい方
- 3年間の保存が必要な記録の形を決めたい方
どのような場面で使いますか
事故が発生した直後に、事実を時系列で記入します。運輸支局への報告が必要な場合は、その下書きとしても使えます。
含まれる項目
このテンプレートには、次の項目が入っています。不要な項目は削除して構いません。
- 発生日時
- 発生場所
- 運転者
- 車両
- 積載状況
- 天候・路面
- 事故の類型
- 発生状況(事実)
- 相手方
- 負傷者
- 車両の損傷
- 警察への届出
- 荷主への連絡
- 保険会社への連絡
- 行政報告の要否
- 要因の分析
- 再発防止策
- 分析の記入日・記入者
- 再発防止策を実施した日
- この件の完了日・確認した人
Excel画面のプレビュー
実際のファイルの記入例シートです。
| 事故報告書(社内記録) 【記入例】 | |
| 報告書番号 | 2026-014 |
| 作成日 | 2026年8月14日 |
| この用紙の使い方(書き始める前に読む) | |
| 「発生状況(事実)」には、見たこと・起きたことだけを書く。判断と推測は「要因の分析」に分けて書く。 | |
| 上から3つの区画に分かれている。区画ごとに書く人と、書く時期が変わる。 | |
| 当日は①と②だけ埋めればよい。要因の分析と再発防止策は落ち着いてから、1週間以内に書く。 | |
| ドライブレコーダーの映像は上書きされる前に保存する。帰庫後すぐに保存する手順を決めておく。 | |
| 「分析の記入日」が空のままの報告書は、まだ終わっていない。月に一度、空欄だけを数える。 | |
| 区分 | 記入欄 |
| ① 何が起きたか(当日、その場で分かることだけ書く) | |
| 発生日時 | 2026年8月13日(木)15時20分ごろ |
| 発生場所 | 東京都○○区○○ 3丁目 国道○号 ○○交差点 |
| 運転者 | 山田 太郎(乗務歴8年) |
| 車両 | 品川 100 か 12-34(日野 レンジャー/最大積載量3,000kg) |
ファイル形式
| 形式 | Excel(.xlsx) / PDF(印刷用) |
|---|---|
| 対応 | Microsoft Excel 2016以降 / Googleスプレッドシート / LibreOffice Calc |
| 用紙 | A3に収まるよう印刷範囲を設定済み |
| シート | 説明 / 記入用 / 記入例 / A3印刷用 |
| マクロ | 使用していません |
| ファイルサイズ | Excel 約 14 KB |
| 更新日 | 2026年9月15日 |
| 利用料 | 無料(会員登録は不要です) |
入力方法
- 上部の基本情報を埋めます。報告書番号・作成日・作成者などの欄を先に入れておくと、後から探すときの手がかりになります。
- 項目を上から順に埋めます。記入例シートに書き方の例が入っています。
- 該当しない項目には「該当なし」と入れます。空欄のままだと、書き忘れなのか該当が無いのかが後から判別できません。
- 提出前に日付と氏名を確認します。この2つが抜けていると差し戻しの原因になります。
- 控えを保存します。ファイル名に日付を入れておくと、後から経過を追えます。
カスタマイズ方法
- 項目の追加・削除は自由です。ロックはかけていないため、自社の運用に合わせて変更できます。
- 提出先から様式の指定がある場合は、指定された様式が優先されます。この様式は、指定が無い場面や下書きとしてお使いください。
- 会社名やロゴを入れる場合は、ヘッダーの行に足してください。印刷範囲は自動で調整されます。
- A3印刷用シートは、手書きで記入する前提で行を高くしてあります。列を増やしたときは、印刷範囲の確認をおすすめします。
利用上の注意
- 貨物自動車運送事業輸送安全規則第9条の2は、事故が発生したときに、その概要等を記録し3年間保存することを求めています。また、自動車事故報告規則に該当する事故は、国土交通大臣への報告書提出が別途必要です。
- このテンプレートは、法令が求める記載事項と、実務で求められることが多い項目を整理した参考様式です。特定の団体が定めた様式そのものではありません。
- 提出先から様式や記載事項の指定がある場合は、そちらが優先されます。
- 法令の要件や金額の基準は改正で変わることがあります。判断の前に、所管の官庁等で最新の内容をご確認ください。
書き方と運用のポイント
事故報告書で発生直後に埋める欄と後から埋める欄
事故の直後に正確に埋められるのは、日時・場所・当事者・車両・警察への届出までです。原因の分析と再発防止策は、落ち着いてから記入します。
テンプレートを上から順に「事実」→「対応」→「分析」の順で並べているのは、この順序で埋まっていくからです。分析欄が空のまま提出される報告書が最も多いので、記入日と記入者の欄を分析ブロックにも設けています。
事故報告書では事実と推測を分けて書く
「相手が飛び出してきた」は推測が混じった書き方です。「交差点に進入した際、右方向から進行してきた自転車と接触した」が事実の記述です。
社内記録が後から保険会社や荷主に共有されることもあるため、事実の欄には見たことだけを書き、判断は分析の欄に分けて書きます。
行政への事故報告が必要になる場合
自動車事故報告規則に定める事故(死傷者を伴うもの、車両の転覆・転落・火災、危険物の漏えい、運転者の疾病により運行を継続できなくなったものなど)に該当する場合は、国土交通大臣への報告書提出が必要です。重大なものは速報も求められます。
該当するかどうかの判断は事故の態様によるため、発生したら早い段階で所管の運輸支局に確認してください。この社内記録に「行政報告の要否」欄を設けているのは、その確認を忘れないためです。
事故報告書の保存期間は3年
事故報告書の保存期間は、3年間です。
事故に関係した日の運転日報は保存期間が1年なので、事故記録と一緒に控えを残しておくと、後から経緯を追えます。
事故が起きたときの連絡の順番を決めておく
事故の直後は、運転者も管理者も冷静ではありません。順番を先に決めて、掲示しておいてください。
- 負傷者の救護と危険防止(これが最優先。他はすべて後)
- 警察へ届出(届出をしないと事故証明が出ず、保険の手続きが進まない)
- 営業所へ連絡(運行管理者が次の判断をする)
- 荷主へ連絡(積荷の状態と、配送の遅れの見込み)
- 保険会社へ連絡
3と4を逆にすると、荷主から会社に連絡が来て、会社が把握していない状態になります。運転者が最初に電話するのは営業所、と決めておいてください。
事故の現場で残しておくもの
後から集められないものがあります。可能な範囲で、その場で残すよう指導しておきます。
- 相手方の氏名・連絡先・車両番号・保険会社
- 現場の写真(双方の損傷、位置関係、路面と信号)
- 目撃者がいれば連絡先
- ドライブレコーダーの映像(上書きされる前に保存する)
映像は放っておくと消えます。 帰庫後すぐに保存する手順を決めておいてください。
事故報告書の分析欄を空にしない
要因の分析と再発防止策は、落ち着いてから書きます。だからこそ書き忘れます。テンプレートに記入日と記入者の欄を分けて設けているのは、いつまでに埋めるかを決めるためです。目安は1週間以内です。
当日はどこまで書けばよいか
事故のあった日に全部を書き切ることはできません。この様式は、上から3つの区画に分かれています。
| 区画 | 内容 | 書く時期 |
|---|---|---|
| ① | 何が起きたか(事実) | 当日 |
| ② | 届出・荷主・保険・行政への連絡 | 当日 |
| ③ | 要因の分析と再発防止策 | 1週間以内 |
当日は①と②だけ埋めれば出せる形にします。全部埋まらないと出せない様式にすると、提出そのものが遅れます。
終わっていない報告書を見つける
いちばん下に「再発防止策を実施した日」と「この件の完了日・確認した人」の欄を置いています。
分析の記入日と完了日が空のものは、まだ終わっていない報告書です。月に一度、空欄の件数を数えるだけで、止まっているものが分かります。作成者・運行管理者・安全統括管理者の欄も、いちばん下にあります。
よくある質問
物損のみの軽微な事故も記録が必要ですか。
輸送安全規則が求める事故の記録は、その範囲が定められています。判断に迷う場合は記録しておく方が安全です。行政への報告が必要かどうかは別の基準になるため、所管の運輸支局にご確認ください。
1件につき1ファイルですか。
このテンプレートは1件1枚の様式です。年度ごとにフォルダを分けて保管し、件数が多い場合は別途一覧表を作ると管理しやすくなります。