安全・事故対応法令確認あり

運送業向け ヒヤリハット報告書テンプレート

Excel(.xlsx) / PDF(印刷用) / 最終更新:2026年9月15日 / 全9項目

ヒヤリハットは、事故には至らなかったけれど「危なかった」出来事です。報告しても誰も得をしないため、放っておくと集まりません。

集める目的をはっきりさせておくと続きます。個人を責めるためではなく、場所と時間帯の傾向を掴むためです。同じ交差点で3件出れば、それは運転者の問題ではなく経路の問題として扱えます。

このテンプレートは1件1行の一覧形式です。報告用紙を1枚ずつ配る形式にすると、集計する人が転記することになり、結局続きません。

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このテンプレートは誰向けですか

  • 事故に至らなかった出来事を集めたい運行管理者の方
  • 報告が集まらず、書式のせいかもしれないと感じている方
  • 危険な場所や時間帯の傾向を見つけたい方

どのような場面で使いますか

ヒヤリとした出来事があった日に、乗務員本人が書きます。集まった記録を月ごとに見返すと、傾向が見えてきます。

含まれる項目

このテンプレートには、次の項目が入っています。不要な項目は削除して構いません。

  • No.
  • 発生日
  • 時刻
  • 報告者
  • 発生場所
  • 状況(何があったか)
  • 想定される要因
  • 対策(管理者記入)
  • 共有

Excel画面のプレビュー

実際のファイルの記入例シートです。

ヒヤリハット報告書.xlsx — 記入例の一部
ヒヤリハット報告一覧 【記入例】
事業所名○○運輸株式会社 東京営業所
期間2026年8月
この用紙の使い方(書く前に読む)
報告した人を責めない。対策の欄に個人名を書かない。報告数が減ったら、安全になったのではなく書かなくなったと考える。
報告者名は任意。匿名でよい。匿名でも、日時と場所から状況は分かる。
運転者が書くのは「発生日・時刻・場所・状況」まで。要因と対策は管理者が書く。
その場で危ないと思ったときは、まず運行管理者に連絡する。用紙はあとでよい。
「対策」と「共有」が空の行は、まだ終わっていない。月に一度、空欄だけを見る。
No.発生日時刻報告者発生場所状況(何があったか)想定される要因対策(管理者記入)共有
12026/08/037:40山田 太郎国道1号 ○○交差点右折待ち中、対向の二輪車が想定より速く接近。発進を中止した対向車線の見通しが悪い/朝の逆光朝の時間帯は右折を避ける経路に変更。全員へ周知
22026/08/0716:20(匿名)○○センター 構内後退時に構内を歩く作業員に接近。誘導なしだった構内の歩行者導線と重なる/誘導員不在荷卸時は必ず降車確認。センターへ導線の分離を依頼
32026/08/1218:05鈴木 次郎首都高速 ○○入口合流時に側方の車を見落としかけた夕方の視認性低下/ミラーの死角合流前の減速を徹底。ミラー調整を点検項目に追加予定
42026/08/1717:30(匿名)国道1号 ○○交差点右折時、横断歩道の歩行者に気づくのが遅れた夕方の逆光/右折待ちの焦り同交差点は朝夕とも右折を避ける経路へ変更
説明記入用記入例A4印刷用

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ファイル形式

形式Excel(.xlsx) / PDF(印刷用)
対応Microsoft Excel 2016以降 / Googleスプレッドシート / LibreOffice Calc
用紙A4に収まるよう印刷範囲を設定済み
シート説明 / 記入用 / 記入例 / A4印刷用
マクロ使用していません
ファイルサイズExcel 約 15 KB
更新日2026年9月15日
利用料無料(会員登録は不要です)

入力方法

  1. 上部の基本情報を埋めます。事業所名・期間などの欄を先に入れてください。
  2. 使わない列を削除します。自社で記入しない項目は、残しておくと空欄が並ぶだけになります。
  3. 1行に1件ずつ記入します。記入例シートを見ながら書くと、書き方が揃います。
  4. 気づいたことは備考に残します。後から見返したときに、数字だけでは分からない事情が伝わります。
  5. 区切りのよいところでファイルを分けて保存します。月ごと・工事ごとに分けると、後から探せます。

カスタマイズ方法

  • 項目の追加・削除は自由です。ロックはかけていないため、自社の運用に合わせて変更できます。
  • 提出先から様式の指定がある場合は、指定された様式が優先されます。この様式は、指定が無い場面や下書きとしてお使いください。
  • 会社名やロゴを入れる場合は、ヘッダーの行に足してください。印刷範囲は自動で調整されます。
  • A4印刷用シートは、手書きで記入する前提で行を高くしてあります。列を増やしたときは、印刷範囲の確認をおすすめします。

利用上の注意

ご利用の前にお読みください
  • ヒヤリハットの記録は法令で義務づけられた書類ではありません。ただし、運転者に対する指導・監督の内容として活用する場合、その記録は3年間の保存が求められる範囲に含まれることがあります。
  • このテンプレートは、法令が求める記載事項と、実務で求められることが多い項目を整理した参考様式です。特定の団体が定めた様式そのものではありません。
  • 提出先から様式や記載事項の指定がある場合は、そちらが優先されます。
  • 法令の要件や金額の基準は改正で変わることがあります。判断の前に、所管の官庁等で最新の内容をご確認ください。

書き方と運用のポイント

ヒヤリハット報告を集めるときの原則

ヒヤリハット報告を集めるときの原則は、書く側の負担を減らすことです。

報告は1件1行にします。A4の報告書を1枚ずつ書かせる方式は、書く側も集計する側も負担が大きく、続きません。

匿名でも受け付ける形にします。 報告者名の欄は設けていますが、必須にしない運用をおすすめします。名前を書かせた瞬間に報告数は落ちます。

対策を書く欄は管理側に持たせます。 運転者が書くのは「何があったか」までで十分です。要因の分析と対策は、報告を受けた側が埋めます。

ヒヤリハット報告の分析の仕方

3か月ほど溜まったら、次の3つの軸で並べ替えてみてください。

  • 場所 — 同じ地点が繰り返し出ていないか
  • 時間帯 — 早朝・夕方に偏っていないか
  • 状況 — 発進時・後退時・車線変更時のどれが多いか

どれか1つでも偏りが見つかれば、それが次の安全教育の題材になります。「安全運転を心がけましょう」という一般論より、「○○交差点の右折で3件出ています」の方が伝わります。

事故になった場合はヒヤリハットではなく事故報告書

ヒヤリハットではなく実際の事故になった場合は、事故報告書を使います。こちらは記録の保存期間が定められています。

ヒヤリハット報告は集計して初めて価値が出る

1件ずつ読んでも、得られるのは「気をつけよう」だけです。3か月分をためて並べ替えると、別のものが見えます。

やることは3回の並べ替えだけです。

  1. 発生場所で並べ替える … 同じ地点が2件以上あれば、経路の問題
  2. 時刻で並べ替える … 早朝・夕方に偏るなら、視認性か疲労の問題
  3. 状況で読む … 発進時・後退時・車線変更時のどれが多いか

偏りが出た軸が、次の教育の題材になります。

ヒヤリハット報告を乗務員教育に渡す

見つけた偏りは、そのまま乗務員教育記録簿の「使用した資料」欄に書ける形にしておきます。

「社内ヒヤリハット集計(6-8月/構内後退時 4件)」と書いてあれば、何を題材にしたかが1年後にも分かります。一般論の教材より、自社で起きた4件の方が伝わります

ヒヤリハット報告が止まったとき

報告数が減ったら、安全になったのではなく書かなくなったと考えてください。よくある原因は、報告した人が個別に指導されたことです。

報告は責めるためのものではない、と繰り返し伝える。対策欄に個人名を書かない。この2つで報告数は戻ります。

運転者はどこまで書けばよいか

この様式では、使い方を表の中(見出しの上)に置いています。

  • 運転者が書くのは「発生日・時刻・場所・状況」まで
  • 要因と対策は管理者が書く
  • その場で危ないと思ったときは、まず運行管理者に連絡する。用紙はあとでよい

対策まで書かせない形にします。対策を思いつかない人は報告しなくなります。用紙を書いてから連絡する形にすると、報告そのものが遅れます

終わっていない件を見つける

「対策」と「共有」の欄が空のままの行は、集めただけで終わっている件です。月に一度、空欄の行だけを見ます。全件を読み直さなくても、止まっているものが分かります。

いちばん下に、記入者・対策を書いた管理者・確認した安全統括管理者の欄があります。

よくある質問

報告が集まりません。どうすればよいですか。

書く量を減らすのが最も効きます。日報の余白に一言書いてもらい、それを管理側が転記する形から始めると、報告そのものが習慣になります。

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