運送業向け 実運送体制管理簿テンプレート
実運送体制管理簿は、比較的新しい書類です。多重下請構造の見える化を目的に導入されたもので、元請事業者が、実際に運んだのは誰かを記録するものです。
新しい書類なので、社内に前例がありません。「何を書けばいいのか」から始まる事業所がほとんどです。このテンプレートは、荷主から引き受けた運送ごとに1行で、下請の階層を追える形にしています。
適用の範囲(どの規模から必要か)は制度の運用によるため、自社が対象かどうかは所管の運輸支局にご確認ください。
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このテンプレートは誰向けですか
- 荷主から直接請け負い、下請へ運送を委託している方
- 実運送体制管理簿の対象になるか確認したい方
- 2026年から始まった制度の様式を探している方
どのような場面で使いますか
元請運送事業者として運送を引き受け、他社へ委託したときに作成します。階層をたどれる形で残すことが目的の書類です。
含まれる項目
このテンプレートには、次の項目が入っています。不要な項目は削除して構いません。
- No.
- 荷主名
- 運送の引受日
- 運送日
- 発地
- 着地
- 貨物の内容
- 重量(kg)
- 階層
- 実運送事業者の商号
- 所在地
- 許可番号
- 備考
Excel画面のプレビュー
実際のファイルの記入例シートです。
| 実運送体制管理簿 【記入例】 | ||||||||||||
| 元請事業者名 | ○○運輸株式会社 | |||||||||||
| 許可番号 | 関自貨第○○○号 | |||||||||||
| No. | 荷主名 | 運送の 引受日 | 運送日 | 発地 | 着地 | 貨物の内容 | 重量 (kg) | 階層 | 実運送事業者の商号 | 所在地 | 許可番号 | 備考 |
| 1 | ○○商事株式会社 | 2026/08/01 | 2026/08/03 | 東京都○○区 | 愛知県○○市 | 一般貨物(パレット12枚) | 1,800 | 元請(自社実施) | ○○運輸株式会社 | 東京都○○区○○1-2-3 | 関自貨第○○○号 | |
| 2 | ○○商事株式会社 | 2026/08/01 | 2026/08/04 | 東京都○○区 | 大阪府○○市 | 一般貨物 | 2,400 | 1次下請 | △△運送有限会社 | 静岡県○○市○○4-5 | 中部自貨第△△△号 | 委託日 8/2 |
| 3 | □□物流株式会社 | 2026/08/05 | 2026/08/07 | 神奈川県○○市 | 福岡県○○市 | 精密機器 | 900 | 2次下請 | ◇◇急送株式会社 | 大阪府○○市○○6-7 | 近自貨第◇◇◇号 | △△運送からの報告による |
| 4 | □□物流株式会社 | 2026/08/05 | 2026/08/08 | 神奈川県○○市 | 広島県○○市 | 精密機器 | 750 | 元請(自社実施) | ○○運輸株式会社 | 東京都○○区○○1-2-3 | 関自貨第○○○号 | |
ファイル形式
| 形式 | Excel(.xlsx) / PDF(印刷用) |
|---|---|
| 対応 | Microsoft Excel 2016以降 / Googleスプレッドシート / LibreOffice Calc |
| 用紙 | A4に収まるよう印刷範囲を設定済み |
| シート | 説明 / 記入用 / 記入例 / A4印刷用 |
| マクロ | 使用していません |
| ファイルサイズ | Excel 約 15 KB |
| 更新日 | 2026年8月21日 |
| 利用料 | 無料(会員登録は不要です) |
入力方法
- 上部の基本情報を埋めます。元請事業者名・許可番号・作成担当などの欄を先に入れてください。
- 使わない列を削除します。自社で記入しない項目は、残しておくと空欄が並ぶだけになります。
- 1行に1件ずつ記入します。記入例シートを見ながら書くと、書き方が揃います。
- 気づいたことは備考に残します。後から見返したときに、数字だけでは分からない事情が伝わります。
- 区切りのよいところでファイルを分けて保存します。月ごと・工事ごとに分けると、後から探せます。
カスタマイズ方法
- 項目の追加・削除は自由です。ロックはかけていないため、自社の運用に合わせて変更できます。
- 提出先から様式の指定がある場合は、指定された様式が優先されます。この様式は、指定が無い場面や下書きとしてお使いください。
- 会社名やロゴを入れる場合は、ヘッダーの行に足してください。印刷範囲は自動で調整されます。
- A4印刷用シートは、手書きで記入する前提で行を高くしてあります。列を増やしたときは、印刷範囲の確認をおすすめします。
利用上の注意
- 貨物自動車運送事業法の改正により、荷主から一定規模以上の貨物の運送を引き受けた元請事業者は、実運送を行う事業者の商号等を記載した実運送体制管理簿の作成・保存が求められます。適用範囲と保存期間は所管の運輸支局にご確認ください。
- このテンプレートは、法令が求める記載事項と、実務で求められることが多い項目を整理した参考様式です。特定の団体が定めた様式そのものではありません。
- 提出先から様式や記載事項の指定がある場合は、そちらが優先されます。
- 法令の要件や金額の基準は改正で変わることがあります。判断の前に、所管の官庁等で最新の内容をご確認ください。
書き方と運用のポイント
実運送体制管理簿に記録する内容
中心になるのは次の3つです。
- 荷主から引き受けた運送(いつ・どこからどこへ・何を)
- 実際に運んだ事業者(商号、住所、許可番号)
- 下請の階層(元請=1次、その下=2次…)
自社で運んだ場合も記録します。「自社実施」と書けば足ります。空欄にすると、記録漏れなのか自社実施なのか判別できません。
実運送体制管理簿の階層の数え方
荷主から直接引き受けた事業者が元請です。そこから先、運送を委託するたびに階層が1つ深くなります。
| 階層 | 誰か |
|---|---|
| 元請 | 荷主から直接引き受けた事業者(=自社) |
| 1次下請 | 元請から委託を受けた事業者 |
| 2次下請 | 1次下請から委託を受けた事業者 |
自社が把握できるのは、原則として自社が委託した相手までです。その先の階層は下請事業者からの報告に依存します。報告を受ける仕組みを契約時に決めておかないと、記録が埋まりません。
実運送体制管理簿と配車表をつなげる
日々の配車表に「自社/協力会社(社名)」の欄を作っておくと、この管理簿への転記が楽になります。後からまとめて思い出そうとすると、必ず抜けます。
実運送体制管理簿の保存
作成した管理簿は保存が必要です。保存期間は制度の運用によるため、所管の運輸支局にご確認ください。
下請から報告を受ける仕組みを先に作る
この管理簿が埋まらない理由は、ほぼ1つです。下請から報告が来ないからです。
自社が把握できるのは、原則として自社が委託した相手までです。その先の階層は、委託先からの報告に依存します。だから、運送委託契約の中で報告の方法とタイミングを決めておく必要があります。
決めるのは3つです。
- 何を報告するか(実運送を行った事業者の商号・所在地・許可番号)
- いつまでに(運送日の翌営業日まで、月末締めの翌5日まで、など)
- どうやって(所定の様式をメールで、専用フォームで、など)
契約書に一文入れておくだけで、督促の根拠になります。
未報告の行を空欄のまま残さない
報告が来ていない運行は、「※未報告」と書いて残してください。 空欄にすると、記録漏れなのか報告待ちなのかが区別できません。
配布ファイルの記入例には、未報告の行を1行入れてあります。督促した日を備考に書いておけば、後から経緯を説明できます。
配車表に「自社/協力会社」の欄を持たせる
配車表に「自社/協力会社(社名)」の欄を作り、決めた瞬間に書く。この管理簿は、その欄を月末に転記するだけの作業になります。
よくある質問
自社ですべて運んでいる場合も必要ですか。
対象となる運送を引き受けた場合、実運送事業者として自社を記載することになります。適用範囲は所管の運輸支局にご確認ください。
下請の先の階層まで書けません。
委託先から報告を受ける必要があります。運送委託契約の中で報告の方法とタイミングを決めておくのが現実的です。