運送業向け 苦情処理簿テンプレート

最終更新:2026年8月21日

苦情処理簿は、忘れられがちな法定の記録です。事故報告や点呼記録と違って毎日書くものではないため、そもそも様式が無いという事業所が少なくありません。

巡回指導で「苦情処理簿はありますか」と聞かれて、初めて存在を知ることもあります。苦情が1件も無かったとしても、受け付ける体制と様式は用意しておく必要があります。

このテンプレートは、1件1行で、受付から処理完了までを追える形にしています。

苦情処理簿 【記入例】
営業所名○○運輸株式会社 東京営業所
年度2026年度
No.受付日時受付者申出者連絡先苦情の内容対象の車両・運転者原因(調査結果)処理の内容回答日再発防止策
12026/08/06 14:20佐藤匿名国道○号で急な進路変更をされた品川100か12-34 / 山田車線減少の見落とし。前方確認が不十分本人へ聞き取りのうえ個別指導を実施8月の全体教育で車線変更の手順を再確認
22026/08/14 09:05田中○○ストア 店長03-0000-0000納品時の駐車が店舗前をふさいでいた品川200あ90-12 / 田中荷卸位置の指定を確認していなかった店長へ謝罪。荷卸位置を配車表に明記2026/08/14納品先ごとの駐車位置を配車表の備考に記載

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ファイル形式
根拠・注意
貨物自動車運送事業輸送安全規則は、事業者に対し、運送に関する苦情を受け付けたときに、その内容と処理の経過を記録し、営業所において保存することを求めています。保存期間は所管の運輸支局にご確認ください。

記録する内容

  • 苦情を受け付けた日時と、受け付けた者
  • 申出者(氏名・連絡先。匿名の場合はその旨)
  • 苦情の内容
  • 原因の調査結果
  • 処理の内容と、申出者への回答日
  • 再発防止策

原因と再発防止策の欄が空のままになっている記録が最も多く見られます。受け付けただけでは処理になりません。

どこまでが「苦情」か

判断に迷ったら記録する、で構いません。運転マナー(急な割り込み、危険な追い越し)、配送の遅延、荷扱いの雑さ、駐車の仕方——このあたりが典型です。

「クレーム」と呼ぶかどうかは社内の言葉の問題で、記録すべきかどうかとは関係ありません。

匿名の苦情

車両番号だけを伝えてくる連絡は珍しくありません。申出者の欄に「匿名」と書き、車両番号と日時から運転者を特定して調査します。匿名だから記録しない、という扱いはできません。

指導につなげる

苦情の内容は、そのまま乗務員教育の題材になります。四半期に一度、苦情処理簿を見返して、同じ種類の苦情が続いていないか確認してください。

保存

営業所で保存します。保存期間は所管の運輸支局にご確認ください。

このテンプレートについてよくある質問

苦情が1件も無い場合、様式は不要ですか。

受け付けたときに記録できる体制が必要です。件数がゼロでも様式は用意しておき、巡回指導の際に提示できるようにしてください。

荷主からの品質に関する指摘も苦情ですか。

運送に関するものであれば記録の対象になり得ます。判断に迷う場合は記録しておく方が安全です。

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